留置権

民法295条で定められている留置権について質問があります。 同条には2...留置権

留置権というものについて質問があります。
いろいろな使い方があると思いますが、自動車屋さんが修理や車検をした後、納車の際、支払いをお客さんから受けられないときに支払いを受けるまで、車両の受け渡しをしない。
こういうときにも使えると思います。
では、納車後、一定の期間後に支払いを受ける約束をしたうえで、支払いの前に車両を受け渡したとします。
1、この瞬間に留置権は消滅するんですか?2、約束の期間内に支払いがなかった場合、いったん収めた車を支払いが完了するまで引き上げることはできるんですか?補足早速の回答ありがとうございます。
1、約束の期日というのが弁済期になるのではないのですか?素人なのでよく理解してなくてすいません。
2、留置権が発生してないとのことですが、発生させるためにはどのようなことが必要ですか?納車前、納車後でそれぞれ伺いたいです。

1 留置権の成立要件に被担保債権が弁済期にあることが必要です(民295Ⅰ但書)。
したがって、そもそも留置権が発生していません。
2 修理屋は単なる債権者であるため引き上げる根拠がありません。
よって引き上げることは不可能です。
報酬の支払いを求める(+強制執行)ことができるだけです。
-----補足-----295条から、留置権が発生するには①物に関して生じた債権があること②被担保債権が弁済期にあること③他人の物を占有すること④占有が不法行為によって始まったものではないことが必要です。
これを満たさないと留置権が発生しません。
1については、納車した際には客はまだ報酬代金を支払わなくてよい状態なので、②の要件を満たさず、留置権は発生しません。
次に、(納車によって車の占有が移転していることを前提に)約束の期日が経過した場合、自動車屋は車の占有を有していないため、③の要件を満たしません。
したがって、いずれにせよ留置権は発生しないことになります。
じゃあ代金を払ってくれなさそうなので車の占有を移さない状態で約束の期日まで待てば①~④の要件を満たして留置権の主張ができるじゃないかといえそうです。
この場合、①~③については要件を満たし、④についても客から車を預かったものであって占有が不法行為で始まったわけではありません。
しかし、自動車屋は納期に納車する(車を引き渡す)債務を負っていながらそれをわざと遅滞するという債務不履行に陥っておきながら留置権を主張することはできません(根拠は295条2項類推適用と思われる:東京高裁昭和58年3月28日「土地及び本件店舗につきその明渡義務を負いながらこれを延引して不法な占有を継続している間に右保証金の弁済期が到来したものであって、かかる場合は、占有が不法行為によって始まった場合に準じ留置権は生じ得ないものと解するのが相当である。
」)。
留置権は公平の観点から認められるものであって、このような当事者(自動車屋)を保護することは不公平であるためです。
2については、納車前に契約によって、納車と弁済を同時に行うことにしておけば大丈夫です。
納車後については、先ほども述べたとおり③の要件を満たせない状態になっており、留置権発生の余地はありません。

2010/10/5 10:36:21

留置権というのは、留置物についての、債務者に対してのみ、物権行使できるとでしょうか?債務者以外の者についての法的効力というのは、どうでしょうか?補足御前留置権とは、留置することによって、間接的に債務を強制しうるものとの間に認めれると参考書に書いています。
判例では、対世効的な効力を否定しているみたいですが(最昭43年11、21)、御前の知識は弁護士としての見解ですか?留置権が対世効的効力があるかどうかという参考文献はありますか?

物権なので、誰に対しても行使できます。
所有者が修理に出した時計をそのまま売りとばしたとして、時計屋さんは新しい所有者にも留置権を主張できます。

2016/3/1 17:07:05

だって物権だもん、というのが回答です。
この判例は

www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/106/055106_hanrei.pdf
物の引き渡し債権が損害賠償請求権に転化したというケースです。
つまり、留置権そのものが成立していないので、第三者効とか対世効とか関係ありません。
>

【至急】宅建留置権とは、預かったものを代金を払うまでは返さないということですか?

はい、その通りです。
適法に預かったものである必要があるので「金払わないなら、こいつを持っていくぜ、返して欲しかったら金持ってきな!」と言って、●「不法に占有を開始した物」については、留置権は成立しません。

2015/8/2 09:08:38

留置権は目的物から優先弁済を受ける権利がないというのは、留置権の趣旨からして当然ですよね?留置権が他の債権者の有する権利と衝突することはあるのですか?

留置権の歴史から言えば優先弁済権がないというのは当然だと思います。
留置権は、質権や抵当権とは違い目的物と被担保債権がイコールとなる関係が成立要件となります。
(いわゆる牽連性)また、これに起因して、債権の同時履行の抗弁権(533)と同じ意味をなし、引換え給付をなすことが原則となっています。
一方、留置権の趣旨は債務者の心理的圧迫することにより弁済を促すことです。
最終手段として競売(民事執行法)が規定されましたが、本来は前記のような形で弁済されることが望ましかったのであり、現在もその趣旨は変わりありません。
また、留置権は法定担保物件であり要件が厳格です。
先取特権も近いですが、(前記の牽連性)目的物が直接的な対価であることが要件です。
さらに、譲渡性があるものに限られ、債務者がその意思により持参したわけでもないのに占有が成立要件です。
このように厳格に限定された目的物しか対象になり得ない担保物権なので他の担保権利者や一般債権者に優先します。
もし、他の債権者が競売をしたとしても、留置権は消滅しません。
(ここでも優先弁済はありません)目的物の第三取得者は留置権者に原債務を弁済して初めて留置権は消滅します。
(これが留置権が他に優先するという意味です)

2012/6/19 00:30:26

民法295条と商法31条の留置権の違いについて教えてください。

【民法295条】他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる。
ただし、その債権が弁済期にないときは、この限りでない。
【商法31条】代理商は、取引の代理又は媒介をしたことによって生じた債権の弁済期が到来しているときは、その弁済を受けるまでは、商人のために当該代理商が占有する物又は有価証券を留置することができる。
ただし、当事者が別段の意思表示をしたときは、この限りでない。
民事留置権は「その物に関して生じた債権」すなわち占有物と牽連性のある債権のみを担保します。
これに対し代理商の留置権は「取引の代理又は媒介をしたことによって生じた債権」を担保するため「商人のために当該代理商が占有する物又は有価証券」の上に生じます。
つまり債権の原因である取引と、物又は有価証券を占有する原因である取引が同一の代理商契約に基づくものであれば、債権と占有物自体との牽連性が認められなくても留置権が成立するのです。

2014/6/19 12:57:21

留置権が不動産にも及び、それは登記がなくても第三者に対抗できるとあったのですが、177条の第三者保護との関係で、第三者が保護されないのは腑に落ちないです。
よろしければ、解説をお願います

留置権は、動産に限定されません。
不動産に対しても留置権を主張することはできます(民法295条)。
また、留置権は、登記することができないので(不動産登記法3条)、登記しなくても第三者に対抗することができると一般的に考えられています。
ご質問の趣旨は、「CがBから不動産を取得し、登記も移転したが、実は、その不動産には、不動産取得前から留置権者Aがいた。
その第三者Cが登記も移転しているのに、登記も備えていないAに対抗できないのはおかしいじゃんか?」ということでしょうか?そうであるならば、さほどおかしくありません。
まず留置権者Aは、不動産登記法上登記ができないので、物を占有する以外に公示する方法がありません。
逆に言えば、登記を備えていなくても、占有によって一定程度権利の公示はあるということになります。
一方、第三者であるCは、不動産を取得する際、実地検分するのが普通なので、実際にBが占有していないので、留置権者がいることは分かるはずです。
したがって、Aを優先させても問題はないわけです。
「177条の規定はどうなるんだ? 矛盾するじゃないか?」と思われているのかもしれませんが、一般的には、占有権、入会権、留置権、一般先取特権は登記を必要としないと解されています(ただし、一般先取特権は例外あり)。
これは物権法の本を読めば大抵書いてあると思います。
177条の適用があるのは、登記が可能な物権のみと理解して良いのではないかと思います。

2014/9/10 22:20:01

留置権に基づく果実収取権と抵当権の物上代位に基づく賃金債権の差押えはどちらが優先するのでしょうか。

抵当権者の物上代位権はあくまでも所有者の受けるべき金銭等に対して行使できるものですので(民法372条・304条)、所有者ではない留置権者が債務者の承諾を得て留置物を賃貸した場合でも(民法298条2項)、その賃料債権は留置権者の取得する債権ですから、抵当権者が留置権者の有する賃料債権に対して物上代位権を行使することはできないと思われます。
例えば、Xが自己の所有する甲土地をAに譲渡して所有権移転登記手続を済ませたが、Aが代金を支払わないので、甲土地を自己の手元に留置したまま、Aの承諾を得て甲土地をBに賃貸していたところ、Aが所有者としてYのために甲土地に抵当権を設定したとします。
このとき、甲土地の所有者であるAがBに対して賃料債権を取得するわけではなく、留置権者Xが賃料債権を取得しますから、抵当権者Yは甲土地の所有者ではない留置権者Xの賃料債権に対して物上代位権を行使することはできません。

2017/2/4 11:40:31

先取特権と留置権は両立するのでしょうか。
例えば(第318条)運輸の先取特権の場合などに双方の要件を満たすと思います。
両立する場合は任意に選択できるのでしょうか。
どちらかを優先すべき等の優劣などあるのでしょうか。
教えてください。

動産保存の先取特権でもそうですよね。
修理に出された時計の修理代金って、修理中で手元にあるなら留置権の対象でしょう。
任意に払ってくれるんなら支払いまでは留置して返還しないぞ、で留置権。
払ってくれなきゃ競売して優先弁済、ってことじゃないですかね。

2014/7/19 09:18:29

留置権の目的物って、どれのことですか?

時計の所有者(注文主)から時計の修理を依頼された時計屋(請負人)が、修理代金が支払われるまで留置する時計が、典型例です。
法律的には、下記の要件を満たす物を意味します。
動産と不動産とを問いません。
①他人の物を占有していること(民法295条1項)。
②債権が目的物に関して生じたものであること(民法295条1項)。
③債権が弁済期にあること(民法295条1項)。
④占有が不法行為によって始まったのではないこと(民法295条2項)。

2016/4/6 08:45:22

民法295条で定められている留置権について質問があります。
同条には2項において「占有が不法行為によって始まった場合には適用しない」とありますが、これは盗んだ物に対して修繕費等をかけても「費用を返さなければ、盗品は返さない」とは言えないということですよね?しかし、家賃の場合で考えると、家賃を支払わないために契約を解除された借家人が、解除された後に家を修繕し家主の明け渡し請求に対して留置権を主張した場合、295条2項では同様に留置権を適用しないとしています。
ここで疑問なのですが、盗んだ物に対して修理費をかけた「盗人」と、家を利用するために修繕した「借家人」とでは、後者は不法行為をしたとは言えないですよね。
民法では295条を拡張、もしくは類似適用していますが「盗人」と「借家人」を同じように取り扱っているのか、もし論理的に説明していただける方がいれば教えていただけないでしょうか。

>盗んだ物に対して修理費をかけた「盗人」と、家を利用するために修繕した「借家人」とでは、後者は不法行為をしたとは言えないですよね。
と言うことで、盗人のした修理費と借家人のした修理費の対比しているようですが、留置権の存否とは関係ないのではないですか。
建物を修繕したからと言って、修繕したことが「不法行為」と言えないまでも、契約解除後だから修繕費に留置権は存在しないです。
民法295条2項で言う「不法行為」は、占有に至る原因を言うので、修理したことが不法行為であろうとなかろうと関係ないことです。

2016/6/16 10:35:30

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